工業デザイン 2019 1 6

「JR京浜東北線 桜木町駅」
 この駅からタクシーで数分、
歩いて15分程度のところに、
「ランボルギーニ横浜」のショールームがあります。
 私は、工業デザインに興味があって、
ショールームに行ったことがあります。
 他者を寄せ付けないデザイン。
圧倒的な存在感。
 私は、「どうして日本の自動車メーカーは、
このようなデザインを作れないのだろうか」と思ったものです。
 日本車のデザインは、中途半端なものが多いのです。
たまに、画期的なデザインを見ても、
「117クーペ」のようにイタリア人がデザインしたものだった。
 多くの人は、「たかがデザインじゃないか」と思うかもしれませんが、
そのデザインで、日本は、負けたのです。
 スマートフォンが出始めたころは、
日本のメーカーが10社ぐらい参入していました。
しかし、今や「絶滅危惧種」のようなものです。
 どうして、そうなってしまったのか。
決して性能は劣っていなかったのです。
 私の記憶が確かならば、
はじめて「iPhone 5」のデザインを見た時は、
すぐにでもアンドロイドから乗り換えようかと思ったほどです。
あの時の衝撃は、今でも覚えています。
「たかがデザイン、されどデザイン」
 デザインが優れていなければ、
誰もが「費用対効果」を考えてしまいます。
 消費者に「費用対効果」を忘れさせるほどの工業デザインが欲しいところですが、
今のところ、「iPhone 5」の感動を超える工業製品はありません。
(参考)
 「ランボルギーニ横浜」から数分歩いたところには、
フェラーリのショールームもあります。
多くの人が工業デザインの「威力」を学んでほしいものです。

117クーペ 2018 11 25
 少年だった私の自転車を、
クラクションを鳴らしながら、
117クーペが追い抜いていく。
 後姿が官能的とも言われたデザインで、
曲線が小さくなるまで、目で追いかけてしまう。
 「117クーペ」とは、
いすゞ自動車が開発した、
昭和時代を代表する傑作車です。
 当時としては珍しく、
エンジンは、DOHC方式でした。
 今でこそ、DOHCは普通になってしまいましたが、
本来、DOHCエンジンは、高回転・高出力なので、
スポーツカーに採用されるエンジンでした。
 「117クーペ」は、
スポーツカーの要素を持った高級車だったのかもしれません。
 デザインは、曲線を多用した、
まるでイタリア車のようなデザインした。
 それもそのはず、デザインについては、
イタリアのジョルジェット・ジウジアーロ氏が手掛けたものでした。
 この車が、ハンドメイド・カーと言われたのは、
当時のプレス技術では、個性的な曲線を作り出すことができず、
職人が手作業で製作したと言われています。
つまり、日本車なのに、イタリア車と言えたでしょう。
 最近の車のデザインは、迷走しています。
どれもこれも似たようなデザインであり、
たまに個性的なものがあっても「ガンダム」を連想させるものです。
そのうえ、車が家電化して、運転感覚は、どれも同じようなものです。
 そうなると、消費者としては、
どれも似たようなものならば、安いほうがよいと考えてしまいます。
あるいは、買い替えはしないで、長期間乗ると思うでしょう。
 今の日本には、117クーペのような個性的な車はありません。
そうであるならば、リース車やレンタカーでよいと考えてしまうでしょう。
故障しないことが日本車の特徴ですが、それだけでは車の魅力が乏しいのです。





























































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